ウイグル人権問題に直面するアパレル企業、難しい産地把握
世界的なアパレルブランドのサプライチェーン(調達・供給網)が厳しい「身体検査」を受けている。米政府は、中国の新疆ウイグル自治区でウイグル族が強制労働をさせられているとの調査結果を踏まえ、同地域で生産された綿製品の輸入差し止めを開始している。一部の有名アパレルは、米国境に入るところで製品が立ち往生する事態になるかもしれない。
世界的なアパレルブランドのサプライチェーン(調達・供給網)が厳しい「身体検査」を受けている。米政府は、中国の新疆ウイグル自治区でウイグル族が強制労働をさせられているとの調査結果を踏まえ、同地域で生産された綿製品の輸入差し止めを開始している。一部の有名アパレルは、米国境に入るところで製品が立ち往生する事態になるかもしれない。
「衣料品メーカーは、公正な労働で生み出された製品を使用している」。そんな消費者の信頼をつなぐ一筋の糸が、まさに切れようとしている。なぜならその糸は、中国製の綿糸だからだ。中国綿の8割以上は、イスラム系少数民族のウイグル民族が暮らす新疆ウイグル自治区で生産されている「新疆綿」だ。中国政府は、ウイグル民族を強制労働に駆り立てているとの人権団体の主張を否定するが、手をこまねいて...